![]() | ローマ人の物語〈7〉― 悪名高き皇帝たち 塩野 七生 新潮社 1998-09 売り上げランキング : 138861 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
共和制ローマが帝政ローマに変わってから、二代目ティベリウス、三代目カリグラ、四代目クラウディウス、五代目ネロまでを扱った巻。
帝政ローマはユリウス・カエサルが雛形を作り、アウグストゥスが構築し、ティベリウスが整備し、クラウディウスが手直しをしたと塩野氏は主張している。本書を読むとまったくそのとおりだと思う。
アウグストゥスが作った帝政ローマというのは、皇帝といえども市民と元老院からの承認を必要とする。そこが中国などの王政と大きく異なる点である。
おかげで、カリグラ、ネロといった暴君と呼んでも差し支えないような人物が現れたときに、帝政ローマでは市民、元老院、および軍によるチェック機能が発揮され、舞台から排除される。
広大な領地を統治するためには、リーダーは一人のほうが、複数人がリーダーとなるより向いている。そうでなければ、チンギスハンの死後のように有力者が分割して統治する羽目になる。
地中海全域に加えフランス、イギリスの一部までを支配するローマは、リーダーは一人のほうが良い。しかし、リーダーが暗愚であれば、共同体全体の危機となる。
本書を読んで、権力を一人に集中させながら、その一人が暴走しないための仕組みがうまく作られてるという実感をいだいた。



















