2008年08月05日

レッズ優勝、サンフ死亡の「移籍自由化」

普段なら今日は更新する気はないのですが、驚きのニュースだっただけに更新しときます。

Jリーグ国内移籍自由化目指す(ニッカン)
Jリーグが、国内移籍自由化を目指すことが3日、明らかになった。10年度からの実施に向けて今年6月から、各クラブの契約担当者と協議を重ねていることが分かった。現行ルールでは国内移籍の場合、契約期間が終わっても元所属クラブに保有権が認められ、最大で年俸10倍分の移籍金が発生した。新ルールでは国際基準に従い、契約満了選手に関しては、移籍金が発生せず、移籍が認められる。(略)

■ボスマン判決、国際ルールってなに?
ボスマン判決とは「EU域内であればEU加盟国籍所有者の就労は制限されないとしたEUの労働規約を、プロサッカー選手にも適用するべきである」という主張をして勝訴した判決を指します。くわしくはwikipediaのボスマン判決でも読んでださい。

この判決を受けてEUが、FIFA,UEFAに対してボスマン判決に基づいた改革を迫りました。FIFAは、移籍金はクラブの主要財源であり、移籍金の全廃はサッカー界の崩壊につながると主張。EU,FIFA,UEFAの協議の結果、2001年3月5日に以下の移籍ルールを取り決めました。
・ 18歳未満の未成年選手の国際移籍の禁止
・ 23歳以下の選手の移籍に関しては、育成したクラブは補償金を受け取ることができる
・ 24歳以上の選手に関しては、選手側またはクラブ側が一方的に契約を解除した場合、契約違約金が発生する
・ 契約期間は、最長5年。28歳までの選手は契約から3年間移籍することができない。
  それ以上の選手に関しては2年とする。
  禁止期間内に移籍した場合、選手に最長6ケ月の出場停止処分を科す。
・ 移籍期間は、年に2回設けるが、1選手の移籍は年に1回に限定する。


■移籍自由化になると何が起きるの?
まず、単年契約の多かった日本でも複数年契約が増えます。そして、契約更新の主導権がクラブから選手に移るため、移籍時には複数年契約の残存年限を相手クラブに買い取ってもらう形に変わります。なぜなら、契約終了前に契約を更新できればその選手は強奪されませんが、契約を更新するには選手の合意が必要になるからです。
たとえば、佐藤寿人の今年の契約は単年度契約で4200万です。現行のシステムだと寿人の移籍係数は6倍なので、満額だとクラブ側は2億5千万を要求できます。実際、昨年の駒野の移籍時にサンフは満額の2億8000万をゲットしてます。これが、移籍自由化になると、移籍係数なしで自由に移籍できるわけです。日本代表であり、J2得点王でJ1でも実績のある寿人クラスなら6000万は軽いでしょうから、サンフのようにしみったれたクラブとはさっさと縁を切って他のクラブに移籍してしまうかもしれません。しかもサンフに移籍金は入りません。

選手としては高く評価してくれるクラブに移籍したくなるのは人情でしょう。浦和など資金力のあるチームが有利です。逆にサンフのように「育成型」と呼ばれるクラブは育てた選手を売って赤字を補填していたのですが、そうもいかなくなります。
しばらくはA契約の25人縛りがあるからそうでもないでしょうが、今の流れだと25人縛りも怪しいもんです。FAが発達した日本のプロ野球のように、最終的には資金力のあるチームしか上位戦線に食い込めなくなり、今年の大分のような番狂わせが起きにくくなります。地方クラブはヨーロッパのプロビンチャのように、中〜下位がお似合いということになるんでしょう。


■頼む、育成料は一緒に入れてくれ
FIFAに迫られた改革なので今回の新ルールに入ってるとは思うけど、サンフにとって重要なのが「育成料」。今でも22歳未満の移籍係数は10倍と保護されてるが、FIFAのルールでも育成料の規定がちゃんとある。
サンフのようにユースを大切にし、ユースが人材供給源となっているチームに育成料が入らないのはクラブとしての死活問題。新ルールが適用されるのは仕方ないにしても、育成料すらもらえなくなると死亡確定といえる。育成料だけは新ルールに盛り込めるようサンフに頑張ってもらいたい。


posted by まる at 06:30| Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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