■概要
ベルダインではヴェーナー神殿による夏の例大祭と冬の例大祭が執り行われる。
テン・チルドレンの各地や隣国ロマールからは当然のこと、遥か当方のミラルゴから来る人もいるとか。
芸術家としての名声をあげるまたとない機会なので、芸術家も各地から集まってくる。
春に一年の天候を祈り、秋に豊穣を祝うマーファの祭りは各地にあるが、5大神以外でここまでの規模の祭りは珍しい。
ベルダインの人々にとっては馴染み深い祭りで、単に「夏祭り」「冬祭り」というとこの祭りを指す。
■詳細
夏の例大祭では美術品(本、絵画、彫刻、アクセサリー...)、工芸品(武器、防具、衣服、家具...)のコンテストが実施される。
一日目の宵宮では、本殿前の広場でコンテストの対象となった作品が披露される。
公開された作品は誰でも見ることができ、好きな作品に一票を投じることができる。
宵宮での投票の結果を踏まえ、部門ごとの最優秀作品のみが三日目の例大祭でヴェーナー神殿に奉納される。
ヴェーナーの最高神殿であるベルダイン本殿への奉納は大変な名誉とされており、多くの芸術家たちがこの名誉を求めてベルダインに集う。
夏の二日目にあたる若宮の例大祭では、過去に起きた地震と津波による被害を偲ぶため、旧市街から新市街への遷宮を再現する神事が執り行われる。
ご神体が旧市街の本殿より運び出され、旧市街の本殿から新市街の若宮まで運ばれる。この際、ご神体に触れるのは失礼にあたるため、運搬には神輿を使用する。若宮での神事が終了すると、再度ご神体を神輿に乗せ、本殿まで戻す。
行列は先頭から神官、音楽家、舞踏家、神輿の順である。あでやかな服を着た神官が先導し、リュートやフルートを持った音楽家が演奏し、舞踏家が舞を披露するなかで、神輿が運ばれる姿は、それ自体が一本の絵巻物のようであり、一見の価値がある。
冬の例大祭では歌、踊り、演劇、大道芸のコンテストが実施される。
一日目、二日目の間、決められた場所でそれぞれの芸を披露する。
観客の評価、動員数により最優秀作品を決定し、各部門の最優秀作品が三日目の例大祭でヴェーナー神殿に奉納される。
冬の若宮の例大祭では筆供養が行われる。
折れた筆や針、使い物にならなくなった衣装などを持ち寄り「お炊き上げ」を行い、ヴェーナー神に奉納する。
参加者には「お炊き上げ」の火で沸かした「アート・ティー」と呼ばれる特製のハーブティーが振舞われる。このお茶にはヴェーナー神の加護があるとされ、「アート・ティー」を飲むと仕事が上達すると信じられている。
どちらの例大祭も申込者が多いため、ヴェーナー神殿では事前審査を実施している。
提出作品は事前にヴェーナー神官および専門家による一事審査を経て、優秀な作品のみが例大祭で披露される。
例大祭で披露されたとなると、芸術家の名声に箔がつき、パトロンを得やすくなる。
惜しくも選から漏れた芸術家たちも、見出してくれるパトロンを期待して、あるいは観客を求めて、市街の各地で芸や作品を披露・販売している。このため、祭りの期間中にベルダインを訪れた旅人は「芸術の都」を体感できる。
■日程
夏は8月中旬。冬は12月下旬。
一日目:宵宮
二日目:若宮の例大祭
三日目:本殿の例大祭
■データ・セクション
名称:アート・ティー
知名度:10
基本取引価格:1080ガメル
効果:芸術に関するロールの達成値に+1
持続時間:引用から一時間
特製のハーブ(ヴェーナーの恵み)とクリエイト・アートティーを用いて作られたハーブティー。
飲むと頭がすっきりし作業に集中できる。
結果として飲用者は芸術に関するロールの達成値に+1のボーナスを得る。
呪歌、似顔絵など、芸術に関連する技能にも効果を発揮する。
名称:ヴェーナーの恵み
知名度:12
基本取引価格:300ガメル
ラン科の植物。ガルガライス南部の高山にのみ自生。全体の高さは10-20cm程度。長さ3-5cmのどっしりとした卵形の葉を乗せ、その上に一個だけ花をつける。花は全体的に淡緑色で、唇弁の白に紫色の斑点がある。花自体が目立ちにくい上に個体数が少ないので滅多にお目にかかることはできない。
人工栽培も難しく、ベルダインのヴェーナー神殿以外での栽培例は報告されていない。
名称:クリエイト・アート・ティー
レベル:3(ヴェーナー)
基本消費精神力:9
距離:接触
効果範囲:10リットルの水
持続時間:一瞬
効果:水からアート・ティーを作成する。
種別:-
拡大:目標体積
水からアート・ティーを作成する。
10リットルあたりのアートティーの原料として一株のヴェーナーの恵みが必要。