![]() | ポーランドの高校歴史教科書―現代史 アンジェイ ガルリツキ Andrzej Garlicki 渡辺 克義 明石書店 2005-07 売り上げランキング : 442739 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
感想:つ、疲れた。
ポーランドの第一次世界大戦後から2000年までを扱った現代史の教科書。
最初に特筆すべきはその厚さ。
本文だけで800ページ。
巻末の索引や参考文献まであわせると900ページ!
これを一年間で読んで履修するっていうんだから、ポーランドの高校生はさぞかし勤勉なんだろう。
自分はヘタレだったので、他の本の合間にちびちびと読み進めて、読み終わるまでに半年かかった。
特徴的なのは筆者の見解があちこちに入っていること。日本の歴史教科書では考えられない。
1980年代の為政者を批判してるけど、存命の人もたくさんいるわけで、訴えられたりしないんだろうかと心配してしまう。
筆者の見解を書いていいのだったら、日本の歴史教科書も面白く書けそうだな。
まあ、日本では戦後以降の現代史についてまともに教育しないのが大問題のような気はするが。
読むまではポーランドの位置すら怪しかったが、ドイツとロシアの間で揺れ動く難しい位置にある国だということが理解できた。
まあ、そもそもドイツやロシアの台頭を許した時点でこの運命は決まったのかもしれないけど。
中欧の歴史を知りたかったら読んでもいいのではないでしょうか。